私は【会食恐怖症】です。
会食恐怖とはそもそもなんなのか。私の体験を踏まえつつ、同じ悩みを持つ人に楽しくみんなと食事が出来るきっかけを作れたらいいなと思いながら、この記事を書いていきます。
こんな人に読んで欲しい
・人前での食事になると美味しく食べられない人
・外食に誘われるのが嫌いで人との関わりを持とうとしない人
・本当は美味しいものを食べたいけど気分が悪くなるので外食できない人
会食恐怖とは、こんな症状
会食恐怖症って聞いたことがないなぁ。どういった恐怖症なんだろう。
僕は小さい頃から会食恐怖症なんだ。こういった症状が出るよ。
会食する際に
- 吐き気が襲ってくる
- めまい
- 動悸
- 食べ物が飲み込めない
- 発汗
何度か経験をしてしまうと、会食に誘われることでも心配になり、その不安から症状が出てしまうこともあります。(予期不安)
体験談
初めて私が周囲と違う、と思ったときの体験談です。
私が小学生の頃、今では廃止となっているところもあるようですが、子供会という組織があり、小学生は全員入会し、芋煮会や宿泊会などのイベントを行っていました。
子供会のイベントの中に夏休みに行う廃品回収がありました。各家を回ってダンボールや雑誌などを集めて所定の場所に運んでお金にするものですね。
私は上学年になっていて、低学年のみんなをまとめる存在になっていました。
事故などもなく回収が終わり、保護者たちの懇談会が始まります。
子供たちは揃ってパフェを頼まれました。みんなが一斉に食べ始めたんですが、低学年の子供も食べ終わっていく中、私は半分ほどで喉を通らなくなったのです。
普段だったら食べられる量なのに、どうして食べられないんだろう?まるで喉が細くなってしまったみたいで飲み込もうとしても飲み込めなく、口の中に異物があるみたいでどんどん気持ちが悪くなってくる。
そこで私は満腹になったからだな、と思って『お腹がいっぱいでもう食べられない』と言ったんです。
周囲の大人たちは私にこう言いました。
- それしか食べないの?
- すごく少食なんだね
- それくらいだったら全部食べたら?
普段は食べられるのに、誰かと食べる時には苦しくなって食べられなくなる。苦しい思いをしているのに、周りからは無理矢理食べろと言われる。これは当事者でなければわからない恐怖だと思います。
会食恐怖症の人に一番言ってはいけない言葉だと今は思います。
この時から外食を避けるようになりましたが、どうしても外食をしなければならない機会があるものです。そのたびに気持ちが悪くなり、『お腹がいっぱいになった』と言っては先ほどの言葉を言われての繰り返しでした。
外食自体が嫌いになり、食に関しても美味しそうとか食べてみたい、というような感情も無くなりました。
どのような条件で発症するのか
症状はわかったけど、どういう時になるの?
苦手な状況っていうのがあって、それで不安を感じた時になるよ。
小学生の頃から悩まされ続けた会食恐怖ですが、長い期間の経験で、色々分かりました。
- 家族との食事ではちゃんと食べられるが、親戚のような人も加わると食べれなくなる
- 先輩や上司など、目上の人からの奢りだと食べられない
- 物事をはっきり言うタイプの人と一緒だと食べられない
他には大勢で合宿などした時の食堂で食べる場合なども食べられませんでした。
これらに共通することは、残したらいけない状況です。
人に奢ってもらって残すなんてありえないと言われるのが怖い。
物事をはっきり言う人がいて、残したら、なんでそればっかり残すの?食べろよ。と言われそう。そんな不安があると気分が悪くなり喉が塞がる感覚になる。
他の状況だと、
- トイレがすぐそばにない
- 座る席が人に囲まれている
- 通路から離れている
これは気分が悪くなった時にすぐに逃げれない状況。この場合でも不安に思ってしまい動悸がしたり、気分が悪くなったりしてしまう。
おそらく自分が体験してきた中で、残していけない状況とすぐに逃げれない状況というのが不安と恐怖を思わせ、発症させる。
条件から対策を練る
さて、発症する条件というか、一番の要因である不安や恐怖といったものがわかりました。
私はそこから対策として、不安になることを取り除く。という作戦を取りました。
- 家族との食事ではちゃんと食べられるが、親戚のような人も加わると食べれなくなる
→家族と一緒の時に食べる。親戚と一緒なときは食事をしない
- 先輩や上司など、目上の人からの奢りだと食べられない
→一緒に食べないといけない状況の時は奢られることはしない。自分で料金を払う
- 物事をはっきり言うタイプの人と一緒だと食べられない
→事前に打ち明けて仲間に引き込む
- トイレがすぐそばにない
→トイレの位置を事前に確認する
- 座る席が人に囲まれている
→端の席に座るようにする
- 通路から離れている
→通路に近い場所を選ぶ
というように嫌な状況をなるべく作らないことを徹底しました。特に効果的だったのが、リーダー的な存在で力を持つ人に事前に打ち明けるということです。
そうすることによって他の人から色々言われるリスクが相当減らせます。
まとめ
今回のまとめです。
まずは自分を知ることです。
私の場合は家族と食べることは平気でした。仲の良い友人(自分の症状を知っている)とも大丈夫です。
中には家族とも食べられない重症な人もいると思います。それぞれ人によって発症する条件も違うでしょうから、どんな時にどうなるかを知ることです。
気の知れた友人が一緒だと気の強い人がいても大丈夫。とかがわかってきます。
一番重要なのが【安心感】です。自分のことを知ってくれている家族と一緒にいる時は安心しているから大丈夫なのだと思います。
安心感のある状況で少しづつ不安に思うことにチャレンジしていく。大丈夫なら一つ不安が減りますし、そこでダメならまた他の不安に思うことにチャレンジする。という繰り返しで徐々に改善が出来ます。
もちろん心の深いところなのですぐには改善出来ないと思いますが、少しづつ仲間と食事が出来るようになってくるとそれは楽しいものです。
私はなんとか職場の人と昼に外食はできるようになるところまで来ました。
メニューによってはダメなものもありますね。定食やカツ丼は苦手です。以外のもので単品だけ頼むようにしてます。
少しづつではありますが、徐々に改善されています。悩んでいるみなさんも少しづつ改善されていくことを願っています。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。